ルポルタージュ筆者からのご挨拶

初めまして。フリールポライターの多村一馬と言います。 このブログではロシア国内の元FSB職員であるガブリエル、若き新聞記者であるアルチョムの協力を得ながら、 国際ロマンス詐欺を働くロシア人の女を追い詰めて行く過程をリアルにお伝えしています。

そしてこのルポルタージュでは、 どうすれば詐欺被害を防げるのかという話も交えながら書き進めて行きますので、 今現在会ったことのない海外の人間とやりとりしている方にはぜひとも読んでいただきたいと思っています。 なお詐欺師の女について仮名を使い写真にもぼかしをかけていますが、その他のやりとりはすべて実際に起きたことです。

ちなみにロシアでは国際ロマンス詐欺が一つのビジネスになっており、 そのメッカがヨシュカロラというロシア中部の街となっています。 今回我々が追った詐欺師の女も、まさにこのヨシュカロラから詐欺を働いていました。

日本では今国際ロマンス詐欺の被害が急速に広がっています。 一人でも多くの方が詐欺の被害を防げるようにと、 僕はこのブログにそのために必要な情報をすべて書き残して行きます。 ブログテーマはタイトルの通り「STOP!国際ロマンス詐欺」です。

ルポルタージュ筆者:多村一馬
メールの宛先:41sawyerあっとまーくgmail.com


第19話 - 日本のVISA取得の申請を始めた詐欺師ビクトリヤ

ポーズを取る詐欺師の女 特に単身ロシア人女性は日本のVISAを取得しにくい さて、詐欺師の女Виктория Рокина-ビクトリヤ・ロキナ(仮名)はいよいよ旅行代理店とのVISA取得手続きが本格化してきたことを伝えて来ました。詐欺師の女は「日本のVISA取得手続きはとても厳格」というふうに言って来ていますが、これはロシア人にとっては常識だと言えます。 ロシアから多くの女性が来日し、違法に働いていたというケースが過去に非常に多くあったため、特に単身女性の場合はよほどしっか...


第18話 - 詐欺師の女が伝えてきたたった一つの真実とは?!

レストランで自撮りする詐欺師の女 オールフィクションの本を書くように毎日メールを書いてくる詐欺師の女 さて、このメールあたりから詐欺師の女Виктория Рокина-ビクトリヤ・ロキナ(仮名)は僕のことを「ダーリン」「スウィーティー」などと、非常に甘い呼び方をするようになってきました。 恐らくは「空港でトラブルに遭っちゃった大作戦」を実行する前に、僕が彼女に飽きてしまわないように警戒しているのでしょう。詐欺師の作戦としては、空港まで来たけどトラブルに遭って困っている。そ...


第17話 - ついに自らの電話番号を伝えてきた詐欺師の女

ヨシュカロラの街並みを背景に自撮りする詐欺師の女 詐欺師は間違いを犯すとゴリ押ししようとする 詐欺師の常套手段なのでしょう。今回のメールでも、とにかく「将来を夢見て」的なメッセージが綴られています。やはり将来に希望を抱こうとすると気持ちも自然とポジティブになるため、詐欺師たちも自分に対し少しでもポジティブな感情を抱かせようと躍起になっているのでしょう。 そして注目は、この詐欺師の女Виктория Рокина-ビクトリヤ・ロキナ(仮名)がついに自らの電話番号を伝えてきたこ...


第16話 - 電話をするのに何日も何日も話を引き延ばす詐欺師の女

詐欺師の女Виктория Рокина-ビクトリヤ・ロキナ(仮名) こちらか電話をすることを拒む相手は要注意! さて、今回のメールでは今後どうやって電話をかけるかという話をしています。東京とロシア中部の時差は6時間です。ロシアがお昼12時だった場合、東京は18時となります。詐欺師の女、Виктория Рокина-ビクトリヤ・ロキナ(仮名)はこの時差を気にし、いつ電話をかけたら良いのかを聞いてきています。それにしても「電話しよう」と言い始めてから、一体いつかけてくるんだ...


SNSで出会って1ヵ月弱の間に3600万円を騙し取られてしまった44歳女性

近年は出会い系よりもFacebook経由の国際ロマンス詐欺が多い 2024年5月2日、またもや国際ロマンス詐欺による多額の被害が発生したことが千葉県の船橋東警察署によって発表されました。被害に遭ったのは船橋市在住の44歳の日本人女性だそうです。 記事を読んでいるとSNSで「友達申請」が届いたとありました。フォローではなく友達申請ということはInstagramやXなどではなく、facebookである可能性が高いと言えます。 一般的には個人的な情報はInstagramやXよりも、...


国際ロマンス詐欺が街の一大産業となっているロシアのヨシュカロラ

ロシア人国際ロマンス詐欺師のほとんどはЙошкар-Олаと繋がっている 国際ロマンス詐欺は一昔前までは「ナイジェリア詐欺」と呼ばれていたそうです。その理由はナイジェリアの高貴な人間を装う詐欺師や、ナイジェリアを拠点とする詐欺グループが非常に多かったためだそうです。 しかし近年はロシアも負けていません。僕はロシアがウクライナを侵略し始めるまではロシアのシベリアを拠点に仕事をしていたのですが、ロシアのЙошкар-Ола(ヨシュカロラ)という街もまさに国際ロマンス詐欺のメッカで...


第15話 - 新しいスマホは買えないけど日本旅行はできるらしい詐欺師の女

ヨシュカロラの街並みを背景に自撮りするВиктория Рокина(仮名) 新しいスマホもパソコンも買えないのに日本旅行はできるВиктория Рокина このメールが届く前に僕は、この国際ロマンス詐欺を働く女Виктория Рокина-ビクトリヤ・ロキナ(仮名)に対し、Skypeをしようと提案しました。その回答が以下のメールとなるわけですが、パソコンが古くてパワーが弱いから試したけどSkypeは機能しなかったと言ってきました。 Skypeが機能しないほどパワーが...


国際ロマンス詐欺師はお金を騙し取るだけではなく、相手の心も踏みにじる

お金を騙し取るだけではなく、心まで踏みにじる詐欺師たち 国際ロマンス詐欺の被害は日本でも近年急激に増加しています。そして被害者となるのは40〜60代の方が多いようです。これは単純に、この年代の方々は比較的貯金を蓄えているケースが多いためです。 詐欺師にしても、貯金などまだなさそうな20代を相手にしていても仕方がないわけです。ですのでお金を持っていそうな世代にターゲットを絞って詐欺を仕掛けてきます。しかも40代以上の年齢の方の多くはネット事情にそれほど詳しくないという事情もあり...


第14話 - 電話で話したいから番号を教えて欲しいと言ってきた詐欺師の女

ビールを手に微笑む詐欺師の女 電話で話しただけでは安心してはいけないオンラインでの出会い さて、今回のメールでは詐欺師の女Виктория Рокина-ビクトリヤ・ロキナ(仮名)から驚くべき提案がありました。それは電話で話したいから電話番号を教えて欲しいということです。 そして僕はこの国際ロマンス詐欺を働く女にプリペイド携帯の番号を知らせました。すると数日後に着信があり、僕らは電話で話しました。しかし相手の電話番号は非通知で、折り返すことはできません。さらにВиктори...


第13話 - 日本行きの準備を進めているとアピールを繰り返すВиктория Рокина

マネキンとポーズを取る詐欺師Виктория Рокина-ビクトリヤ・ロキナ(仮名) 詐欺師の女はお金を騙し取るためにこちらを楽しませるのに必死! さて、僕はちょっとだけピアノを弾くことができるので、数少ないレパートリーの一つを弾いてビデオに撮って詐欺師の女に送りました。まぁそんな話はどうでも良くて、重要なのはВиктория Рокина-ビクトリヤ・ロキナ(仮名)が着々と日本旅行を計画し出していると言っている点です。 かなり下手に出て、「私が日本に行ったらあなたは本当...